護衛艦「さざめゆき」に急遽乗組んで行った遠洋練習航海は、環太平洋のコースで、その寄港地はフィリピン(スービック)、タイ(バンコク)、シンガポール、インドネシア(ジャカルタ、スラバヤ)、オーストラリア(ダーウィン、ブリスベン、シドニー)、パプアニューギニア(ポートモレスビー)、ニュージーランド(オークランド、ウェリントン)、仏領タヒチ(パペーテ)、アメリカ(ハワイ)です。
シドニーでは国際観艦式が行われ、オペラハウス前の港湾にオーストラリア海軍を中心に、各国海軍の艦艇が揃う様は壮観でした。この航海の中で一番印象に残ったのは、パプアニューギニアのポートモレスビーに停泊して、日本の大使(又は領事)から受けた講話の内容です。それは、「上陸しても、今停泊している艦艇から見えている範囲内で行動して下さい。峠を超えて向こう側に行くと危険です。先日もある国の外交官が現地人の槍で負傷しました」というものでした。子供が成長してテレビアニメの「パプアくん」を見る度にこの時の話を思い出してしまいました。